イギリスの大学院にいざ行くと決まっても授業や試験の方法なども知っておきたいですよね?
知っていて備えるのと全く知らずにテストを受けるのでは心持ちも結果も大きく変わってくると思います。
ここではビジネス系の専攻を選択した私が受けた試験を紹介していきたいと思います。
試験の日程が全員一緒ではない!?試験がない場合もある?
もちろん専攻している教科が違えば試験日や時間が異なるのは当然ですが、日程が違う人もいるんです。
試験に国籍や宗教が関係する!?
日本では試験日は全員決まっており、インフルエンザや特別な理由がない限りは全員一緒に試験を受けると思います。
ですが、国が違えばルールも異なるもの。
イギリスの大学院では、宗教や信仰するもの > テスト なのです。
詳しく解説していきます。
まずイギリスの大学院に入学すると、学生が使うポータルサイトの登録をさせられます。
ポータルサイトでは授業のカリキュラム(シラバス)や授業・教室の変更・課題など学生生活を送る上で必要な情報が確認できます。
その最初の入力の際に国籍や宗教も入力します。
その理由こそ宗教やその方の信仰等で試験日を変更する必要があるかを問うために聞かれるのです。
個人を重んじる国&多国籍国家ならではのことだとは思いますが、同じ専攻でもテスト日が違う人もいるということだけ覚えておいてもらえればと思います。
専攻によって試験が全くない場合もある!
私はビジネス系の専攻だったために各Term(ターム: 日本でいう学期)で筆記試験が3~4つあり、教科によってはエッセーの提出で評価される授業もありました。
一方で、アート系の専攻の学生は、エッセーと自分の作品を提出することが評価になるため筆記試験がなかったという場合もあります。
また、TESOL(テソルやティーソルと呼ばれ、英語教授法のこと)専攻の方の多くもエッセーのみでの評価だけで筆記試験は全くなかったとも話してました。
日本だと内容は違えど多くの専攻が筆記試験がある場合が多いですが、イギリスの大学院の場合は主にビジネスの分野を専攻している人が筆記試験が多い印象です。
MBAは学校によってさまざまで、筆記試験をやらせる学校もあれば事業計画書やグループワークのみでの評価だけの学校もあるなど本当に学校や専攻によって違うため、大学院留学が決まった方はどれに該当するのか調べておくのも良いかと思います。
いざ、試験!時間は?形式は?再試は?
いざ試験を受ける場合、どのようなスタイルの試験なのでしょうか。
筆記試験は大学の試験と一緒!
イギリス大学院にいかれる方は大学を卒業していらっしゃるでしょうから想像ができるかと思いますが、スタンスは大学と全く一緒です。
各テーブルに間隔を空けて座り、教授から試験が配られるので時間内に解いて提出して帰宅します。
ただ、席はあらかじめ決まっており、その座る人の国籍に応じて机の上には辞書が置いてあります。
これは私の大学院だけか全大学院共通かは分かりませんが、試験問題の中にわからない英語があった場合に調べられるようにテーブルに辞書がおいてあり、それは自由に使って良いです。
個人的には試験内でわからない英語が出てくる場合は稀かと思いますし、紙の辞書のため貴重な試験時間を使ってわざわざ単語を調べるようなこともないのかなとは思います。
試験は解答が出来次第提出して解散が可能で、これは大学と同じ形式だと思います。
資料・ノート持ち込み可能な場合がある!?
試験はOpen book(オープンブック)とClosed book(クローズドブック)という2つのパターンに分けられます。
Open book(オープンブック)は、教科書やノート・資料など教授が許可したものを持ち込み可能なテストのこと。
これは学生のポータルサイト上や授業中に教授から言われるかと思います。
私が受けたOpen bookのテストの1つは、授業でテスト用に紙が1枚配られ、それだけが持ち込み可能で、そこには何を記載してきても良いというものでした。
そこにはひたすらに定義や分析手法・ケーススタディーなどを書いてテストに挑みました。
もう一つのOpen bookのテストはノートやケーススタディーの資料など教科書以外の紙媒体なら持ち込み可能との試験でした。
この試験内容は、ある会社が挙げられ、「その会社の評価・提案をしなさい」というもので、試験は記述のみで、質問1つに解答欄があるだけという形式です。
授業中にさまざまな会社のケーススタディーを行なってきたので、会社の背景の説明→分析→提案→評価を持ち込んだ資料にあらかじめまとめておき、それを試験課題にマッチさせて解答という形なので、Open bookはいかに準備していくかが鍵です。
一方でClosed book(クローズドブック)は、よくある持ち込みは禁止の試験。
ひたすら授業を反復し、応用できるように準備するしかなく、Closed bookとOpen bookの割合は8:2くらいの割合かと思います。
成績の評価は?再試もあるの?
イギリスの大学院での成績は、
- 70点以上: Distinction(ディスティンクション)
- 60~69点: Merit(メリット)
- 50~59点: Pass(パス)
- 49点以下: Fail(フェイル)
で評価されます。
筆記試験でDistinctionを取るのはかなり難しく、大抵の人がMeritかPassに分類されるかと思います。
そのため、個人的にはエッセー等でDistinctionを多くとり、テストではMeritを目指すというのが良いのかなと思います。
基本的に授業をちゃんと受けていればPass以上を取れるとは思いますが、基本はまず多くの学生がかなり勉強をした上でPass以上のため、当たり前ですが試験勉強が必須にはなります。
ただ、1つでもFailを取ると大学院が修了できないというわけではありません!
お金はかかりますが、(Resit:リスィット)再試験を受ければ大学院を修了できます。
Failをとっても再試験ができますので、安心してと言っては語弊がありますが、しっかり準備はして臨んでもらえればと思います。
まとめ
エッセーが実質試験になるパターンもありますし、作品の提出が試験対象になる場合もあれば筆記試験を行う形態もあり、学校や専攻によって大学院の試験形態はかなり違います。
基本的な筆記試験は、大学と同様な形で行われ、Open book(持ち込み可能)とClosed book(持ち込み不可)に分けられます。
しっかり準備をしていれば問題はないとは思いますが、もしFailをとってしまっても再試験があるので、1つ失敗したからと焦らず準備してもらえればと思います。