イギリス大学院にオンライン留学するメリット・デメリットとは?

イギリスの修士課程を取得したいけど、イギリスに行くのは不安。

でも日本でオンライン授業でイギリスの修士課程が修了できるのは良いですよね?

今回は、実際に留学・生活した経験と、コロナ禍でオンライン授業を受けている方の話をベースに、オンライン留学のメリット・デメリットを解説していきます。

イギリス大学院のオンライン留学のメリット

イギリス大学院オンライン留学のメリットをいくつか紹介します。

自分の時間に合わせて学習できる

これがオンライン留学の圧倒的なメリットです。

好きな時間と場所で受講できるので、仕事や子育てをしながらでも学習できます。

キャリアを一時的に中断することなく修士号や学士号を取得できることは、間違いなく大きなことです。

特に国際協力分野では職歴や語学、修士課程などで忙しくなるので、オンライン留学を上手に活用したいです。

コストを低く抑えられる

大きな利点のうち 2つ目はコストです。

たとえイギリスの地方に住んでいたとしても、交通費や食費はかなり高くなります。

正直、オンライン留学であれば現地に行く必要がないので、交通費や生活費のほとんどを抑えることができます

日本でオンライン留学を希望すればイギリスに留学するよりも交通費や食費が抑えられますし、イギリスに留学しても地方の比較的安いエリアに住めば、正規の留学より多少は費用を抑えることができます。

また、オンラインだと授業料が安くなる学校もありますので、「大学名+オンライン留学」などで検索すると各大学の対応がわかります。

通学のストレスがない

これも場合によっては大変なことです。

例えば、ロンドンの大学に通学する場合、交通費や家賃が非常に高いので、費用を節約するためにゾーン2以上に住んで中心部に通学する場合、バスや地下鉄の料金は結局お金も時間もかかります。

公共交通機関は遅れたり、バス停が変わったりしやすいので…何回も乗り代える必要があります。

また、授業によっては通勤時間と重なる場合もあり、その場合はラッシュに巻き込まれるため通学へのストレスがかかる可能性もあります。

質問のハードルが低い(質問しやすい)

日本人留学生は授業中に発言することが苦手な人が多いと思います。

実際、ヨーロッパの学生などからよく言われるのですが…一人になってしまい、聞きたいことが聞けないことも多々あります。

オンライン授業だと公平にコメントしやすいので、その点ではハードルが低い気がします。

これが先生に対する動機であり、何に興味があるのでしょうか? そういった事も分かるので積極的に使っていきたいと思います…。

イギリス大学院のオンライン留学のデメリット

一方でオンライン留学のデメリットをここからは見ていきましょう。

孤独との戦い

一般的な大学院留学の場合は、現地で知り合った友達やクラスメートと課題やエッセーなどを進めていきますが、オンライン留学の場合、それと比較すると孤独な戦いになります。

もちろん一緒にオンライン留学をしている仲間がいるのも事実ですが、国が違ったり、同じ環境にいるわけではないので、質問や課題を一緒にできないことが多いです。

また、日本にいながらオンライン留学をされている場合は、周りの方になかなか理解されなかったり、モチベーションの維持が難しい場合も生じます。

一方で、イギリスに行かずに留学すると、日本に比べて不便な環境や生活を送らなくも良いため、生活面では快適な日々を送れるかと思います。

国際交流に限度が生じる

留学する醍醐味である国際交流ですが、やはりオンライン留学となると限度があるのが現状です。

同じ授業を選択したり、チームワークでのタスクがあるためもちろん同じオンライン留学を選択しているメンバー同士との交流はあります。

ですが、やはり正規にイギリス大学院留学している方と比較すると関係性や深さには欠けてしまうかもしれません。

イギリス大学院留学のメリット

支え合える仲間ができる

結局のところ、一番のメリットは人との出会いです

留学はただでさえ英語で新しいことを学ぶのに十分な難易度があり、それを独力で乗り越えるのはかなり難しいかもしれません。

授業よりも、はるばる海外から来た同じ志を持った留学生たちと仲良くなり、お互いの録音を聞き合ったり、「先生は今日何と言っていた?」と質問し合ったりした時間は、授業そのものよりも貴重でした。

特に一人の時は指示(デレクション)が理解できなかったり、課題のやり方(ターゲット、ロジック)が分からなかったりすることが多かったです(本当に英語が話せなかったので…)。

クラスメートがサポートしてくれて、彼らなしでは卒業できなかったかもしれません。

留学の目的が「人との出会い」であるならば、それは現地へのイギリス大学院留学を真剣に考えるべきだと思います。

わからないことは直接教えてくれる

毎日顔を合わせて一緒に時間を過ごすことで、誰が一番よく知っていて、誰が最適なアドバイスをくれるのかを知ることができます。

対面授業なので、授業中に分からないところもすぐに学ぶことができます。

授業後すぐに先生の質問を聞いて明確にすることができ、時間を無駄にすることなく学習を進めることができることは、忙しい海外生活の中でとても大切だと感じていました。

キャリアにつながる出会いがある

学校や選考にもよりますが、私が通った大学院の授業には、アクション・アゲインスト・ハンガー、国連、セーブ・ザ・チルドレン、リザルツなどの国際機関のスタッフや、UCLなどの名門校の先生がほぼ毎週来て授業を教えてくれました。

内気な日本人学生だったので、いつも片隅で憧れの目で見られてしまいましたが、クラスメートは皆、積極的に連絡先を聞いたり、自分のことをアピールしようと一生懸命でした。

日本は友人の紹介で仕事を斡旋してくれる場合もありますが、海外と比較すると圧倒的にケースが少ないかと思います。

ですが、海外ではLinkedinを始め多くの場面で紹介で仕事を得ることができます。

そのため、大学院でキャリア形成につながる重要なコネクションができる場合も多いです。

実際にイギリス大学院に留学して感じたこと

留学して得たことが圧倒的に嬉しかったことは何ですか?

それは、学位やロンドンでの生活以上に、多様な環境で一緒に学ぶという経験です

日本の常識が全く分からず、「日本は特殊だから、事例を参考にしてもいいかもしれない」などと誘導されることもありました。

毎日、世界中から集まったクラスメートが、自分の経験や意見に基づいて同じ問題について話し合います。

母国では気づかなかった自分の新たな側面を知ることができ、そのような人々とディスカッションすることの楽しさを知りました。

そういう人たちと仕事をして得た経験は、最大の財産だったと思います。

イギリス大学院留学を始めた当初の目的は、もちろん学位取得でした。

しかし、振り返ってみると、自分が大きく変わったと感じたのは、学位よりも経験のほうが大きかったような気がします。

実際に次に現地かオンラインかを選ぶとしたら…?

上記を踏まえると、イギリス大学院留学は生活費の安いオンラインで2年間または1年間の集中留学を選ぶことをオススメします。

修士の場合、イギリスではフルタイム(1年)とパートタイム(2年)が選べるので、仕事や子育てを続けながら2年間で受講することも、フルタイムで受講することも可能です。

また、海外に住んで働けるなら、現地で得られる経験も得られるでしょう。

読者の方の現在の環境によって選択肢は無限大ですが、数年の社会人経験を経て大学院に留学する場合には、多種多様で魅力的な奨学金が用意されていますので、あなたに合った留学方法を選択されることを推奨します。

まとめ

ここでは経験者の話を基にイギリス大学院オンライン授業と留学のメリット・デメリットを比較してみました。

オンライン留学は自分の時間をコントロールでき、比較的コストを抑えてイギリス大学院の学位を取得することができます。

一方でデメリットとしては、やはり現地に留学しないために国際交流には限度が生じてしまいますし、孤独で勉強のモチベーションを保ち続けることも難しいかと思います。

ですが、オンライン留学を選択しても現地に留学することを選択してもかけがえのない経験をできるのは事実です。

ぜひあなたの環境や状況に合った選択をして悔いのない留学生活を送ってください。