修士号とったら、博士課程に進む人は多い?いや、少ないです。

修士号を取得した後の選択肢として、就職するなど社会に出る他に博士課程に進むという選択肢があるかと思います。

イギリスでの博士課程は、専攻によっても変わるのですが、大抵3~4年かかります。

では、博士課程に進む人は多いのでしょうか。

いや、実際かなり少数派になります。

ここでは、どのくらいの人が博士課程に進むのかと、進むメリット・デメリットを紹介していきます。

博士課程に進む割合とは?

日本の博士課程の進学率と海外の進学率にはかなり乖離がありますが、日本だけで見れば約9%くらいしか大学院からそのまま博士課程に進む人がいないと言われています。

博士課程に進学する人は極端に少ない!

専攻によって博士課程に進む比率に差がありますが、博士課程に進学する人は圧倒的に少ないです。

専攻で言えば、経済学・教育学・開発学・社会学などは修士号を取得して博士課程にまでは進まず、就職する人が多い印象です。

一方で、日本では理系という括りの専攻(薬学や理学など)は博士課程に進み、研究し続ける方がいるのも事実です。

ですが、データでも全体的に見ても博士課程に進学する人は少ないですし、私の体感としても修士号を取得してそのまま博士課程に進む友人はいませんでした。

それでも博士課程に進学する人はどんな人?

比率は少ないとはいえ、博士課程に進む人がいるのも事実です。

主に博士課程に進学する方のステップとしては、2つが挙げられます。

  1. 修士号を取得してそのまま博士号を取得する
  2. 修士号を取得後、会社で経験を積み再度博士号を取得するために入学

博士号を取得するという意味では上記の1・2ともに変わりませんが、1.のそのまま博士号を取得する人は取得後にそのまま研究の道に進みたい人が歩むステップになります。

2.の一度会社で働いてから再度博士号を取得する方は会社で知識・ノウハウの必要に迫られて取得する場合です。

どちらも研究所や研究機関で「研究し続ける」、もしくは大学などの機関で研究員から教授になるという方になり、その道を極めると覚悟されている方が多いかなと思います。

博士課程に進むメリットとは?

その道のスペシャリストという称号を得るDr.。ここでは博士課程に進むメリットを解説していきます。

自分が興味を持った道を極められる

周りの人が会社で働く中、全ての時間をコントロールして興味のある分野の研究に時間が当てられることはこの上なく幸せな環境ではないでしょうか。

正直、大学に進学したり大学院に進学したりする人の中には惰性や会社で働きたくないからと進学した人もいるのが現状です。

ですが、博士課程になると真剣に勉学に取り組み人のみの環境となり、いざ就職をする場合も研究の質や内容が濃いために面接では大学生や大学院生とは差がつけられることは間違いないでしょう。

世界で通じるステータスを得られる

博士課程に進む人が希少で取得も大変なため、ドクターという称号を得ることで世界中どこでも評価してもらえるようになります。

ポストさえあれば自分の興味がある分野を研究するために世界中どこの研究機関でも働くチャンスを得やすいのです。

また、学会等に参加する機会も多いため世界中に赴くことができるためよりグローバルな活躍ができるでしょう。

博士課程に進むデメリットとは?

一方でデメリットも見ていきましょう。

正直、日本での評価は低いです。

海外では「ドクターを取得した」という経歴はかなりプラスに働く場合がほとんどです。

一方で日本ではほとんど評価されないと言っても過言ではありません。

ここまでは言い過ぎかもしれませんが、日本で博士課程に進んだということは研究機関を志す方が多く、そういう研究機関に勤めている方の多くも博士号を取得しているためさほど珍しいことではないために評価が低い傾向にあります。

また、一般的な企業での就職の場合は、博士号を取得していてもそもそも博士号を取得している人が少ないためにその凄さをわからない人がほとんどです。

さらに残念なことに、会社での成果の有無が評価対象のためプラスに働かないどころか社会人経験が少ないと一部ネガティブなイメージまで持たれる場合もあります。

どうしても友人との比較をし不安になる

多くの友人が大学を卒業して就職、もしくは院卒後に就職をしているため、日本で一般的な幸せの道を歩んでいる人が多く、ついつい比較してしまいがちです。

また、研究も進めなくてはいけない反面、博士号を取得しても就職ができるのかどうかとの不安と闘うことになります。

その不安の中で友人は会社で出世した、結婚した、子供が生まれたなどステータスが変わっていく様子を目にするとしんどくなります。

ですが、安心してください。

あなたが選んだ博士号という道、研究している内容・成果は必ず世の中をより良くすることのサポートになっているので比較ばかりせず、あなたの信じた道を進んでください。

まとめ

ここでは博士課程に進む割合、メリット・デメリットについて説明してきました。

確かに日本での博士課程に進む比率は低いものの世界的に見れば一定数は博士号を取得しています。

博士号を取得するメリットとして、自分の研究したい道を研究し続けられ、世界的なステータスまで獲得できます。

一方で日本での評価はまだ低く、友人と比較しやすい環境にいると気持ち的に辛い場面もあるのも事実です。

日本人でも博士号を取得する人が増え、日本国内でも評価が高くなることを願っています。