日本と似た国民性を持つイギリス。
留学前にその特徴を知ることでコミュニケーションを円滑に行えます。
マナーを重んじるけど、交通機関や食事はあれ?と感じることが多いイギリスですが、そこも楽しんで過ごしていきたいですね。
疑問に感じたらイギリス人のクラスメイトに質問してみましょう!意外と知られていない答えが返ってくるかもしれません!
日本と似ている!謙虚を重んじるイギリスの習慣:生活マナー編
島国、王室と皇室、騎士道と武士道…何かと共通点の多いイギリスと日本。
実はそれぞれの国民性にも似ている点があります。
謙虚なマナーを重視するイギリスの習慣を見ていきましょう。
列はちゃんと順番を守って並ぶ
風土以外にもイギリスと日本は似ている点が多くあります。
例えば、列の並びは日本人と同じ感覚で、抜かすことなくきっちり守ること。
交通機関や映画館のチケット売り場、スーパーやファーストフード店のレジなど人が列を作る時はちゃんと並ぶことが暗黙の了解。
日本では当たり前の習慣なので、「それがそんなに珍しの?」と不思議に思いますよね。
しかし、同じヨーロッパでもフランスやイタリア、スペインなどラテンの国々はこの辺りがとてもルーズ。
大人でも平気で順番抜かしをし、周りも注意しない場面をよく見かけます。
その点、マナーに厳しいイギリスでは日本と同じ感覚でいられるのでストレスになりませんね。
約束の時間は必ず守る!
列の話からすると、「イギリス人=しっかりマナーを守る」イメージが強いですよね。
これは時間厳守の習慣にもつながります。
例えば、大学院留学になると頻繁に教授と1対1で面談をする機会があります。
研究の進行具合を話したり、学生生活で何か問題はないかなど勉強を中心に様々なことを報告する貴重な時間です。
しかし、この面談に遅刻すると大問題!
院生と学部生を数多く担当する教授は、一人の生徒に割ける時間もわずかなもの。
お互いにその時間がいかに貴重であるかを理解する必要があります。これは、授業でも同じこと。
遅刻や無断欠勤は評価が大きく下がるので、事前連絡が必須です。
挨拶は笑顔で!握手やハグは慣れてから!
アメリカ人はハグ、フランス人はキスなど欧米の挨拶は日本人からすると、距離が近くはじめは躊躇します。
では、イギリスの挨拶は一体どうするのでしょうか?
実はお辞儀こそしないものの、初対面ではほぼ笑顔で会釈をするのみと至ってシンプル。
ルームメイトやクラスメイトの初対面のあいさつはほとんどの場合このケースが当てはまります。
教授や会社の取引先と挨拶する場合は、固く握手をするのが習慣。信頼の証しとも言えますね。
もちろん仲が深まれば、ハグや頬にキスなど徐々に距離が近づいていきます。
しかし、あまり感情をオープンにしない謙虚なタイプが多いイギリスでは、基本的に挨拶は日本と同じと考えていいでしょう。
謙虚な姿勢が美徳 控えめな言動が多い
挨拶から分かるように、イギリス人の振る舞いは基本的に控えめです。
イギリスの映画、小説などを見るとこの謙虚な姿勢は特徴的に描かれていますね。
特に自分の才能やいかに素晴らしい功績を残したかなど、いわゆる「自慢」はあまりいい印象を持たれません。
また、自己主張が激しすぎるのも「全体を見ていない」と少々幼稚に受け取られる傾向があります。
何かをアピールする時も、日本語と同じく遠まわしな表現を用いたり、皮肉やユーモアを混ぜて話すことが多いです。
19世紀にフランス軍 VS イギリス、オランダの連合軍からなるプロイセン軍の戦いを描いた『ワーテルローの戦い』で有名なシーンがあります。
脚を銃で吹き飛ばされたアクスブリッジ卿は、ウェリントン公に
“By God, sir, I’ve lost my leg!”(ああ、脚をなくしてしまった!)と叫びます。
しかし、ウェリントン公は冷静にこう返すのです。
“By God, sir, so you have!”(おお、そのようだな!)
いかなる時もこうして冷静沈着に落ち着いた振る舞いや言動ができる人は、イギリスでも高く賞賛されるはず!?
洗剤は洗い流さない?朝ごはんは24時間食べられる!:食事編
近年ようやく高い評価を得るようになったイギリスの食文化。
しかし、長年親しまれた国民食は例え評判が悪くても、今でもみんなに愛されています。
食器の洗い方は日本人の感覚からしたら有り得ない!?一体どんな習慣なんでしょうか。
洗剤は流さない?!食器の洗い方
よく議論の的になるイギリス人の食器の洗い方。
今はイギリスの家庭にも食洗機が普及しているので、食器洗いの習慣がなくなりつつありますが、学生寮のほとんどはまだまだシンクのみ。
もし、イギリス人のフラットメイトと暮らすことになったらこの洗い方に慣れるor話し合う必要が出てくるかもしれませんね。
日本の様に丁寧にひと皿ひと皿スポンジで洗う習慣はイギリスにはありません。
気になるその洗い方とは…
1. シンクに水を溜めるて洗剤を溶かす
2. 食器やカトラリーをじゃぶじゃぶシンクに入れて洗う
3. 水切りに移しておわり!
以上です!最後に「すすぐ」という行為は存在しません。
水切りに移した食器は乾いたらそのまま食卓へ。
「洗剤は有害じゃないから」「水を節約するため」「昔からそうしてるから」とこのスタイルが定着した理由も様々。
すすぐorすすがない以前に、汚れた食器をぜんぶ一緒の水で洗うこと自体、果たして「洗う」と言えるのか謎ですが、これもイギリス独自の習慣として定着しています。
朝食だけじゃない!1日中食べられるイングリッシュブレックファースト
イギリスの食事は美味しくないと今でもブラックジョークで言われるほどですが、その原因はそもそも食にこだわりがない国民性が主な原因と言えます。
国民食のフィッシュアンドチップスは、白身魚のフライとフライドポテトが添えられたボリューミーな料理。
油物なのでヘビーな食べ物ですが、パブに行けば老若男女みんな好んで食べている場面に出くわします。
このフィッシュアンドチップスと同じぐらい有名なイギリス料理と言えば「イングリッシュブレックファースト」。
イギリスの朝ごはんとして定番のメニューです。
ソーセージ、ベーコン、卵、トマト、マッシュルーム、ベイクドビーンズ、ブラックプディングがぎっしりとワンプレートで提供されます。
これに薄切りのトーストと紅茶orコーヒーでお腹もいっぱい!
ブレックファーストなので朝ごはんになりますが、パブやレストランでは1日中提供され今でもイギリスの国民食として親しまれています。
時間は守るのになぜ電車は遅刻?:交通機関編
イギリス人はマナーを重視した国民性で信頼できる!
そう思ったのも束の間。時間厳守のはずが交通機関はそうもいきません。
遅刻は当たり前!イギリスの電車は気をつけよう
生活マナー編では、イギリス人のきちっとした国民性をご紹介しました。
しかし、対人関係で重視されている時間厳守は残念ながら交通機関には当てはまらない様子。
イギリスを訪れた人が「電車が時刻通りに来ない!」と口を揃えることは珍しくありません。
19世紀初頭に世界ではじめて蒸気機関車が走行した歴史を持つイギリス。
しかし、その輝かしい功績とは裏腹に現代のイギリスの電車は遅刻が当たり前と言ってもいいぐらいです。
数分の遅延で謝罪のアナウンスが繰り返される日本と違い、予定時刻を過ぎてもアナウンスが流れないこともあります。
事前予約でチケットを購入したが、電車が来る気配はなく運行休止になることもしばしば。
振替のバスに乗せられ、電車を乗り継ぎ予定の倍以上の時間をかけて目的地到着といったケースも多くみられます。
特に週末や長距離の移動の場合遅延は多くなるので、スケジュールには余裕を持って動きましょう。
まとめ
日本と似た国民性を持つイギリス。
留学前にその特徴を知ることでコミュニケーションを円滑に行えます。
マナーを重んじるけど、交通機関や食事はあれ?と感じることが多いイギリスですが、そこも楽しんで過ごしていきたいですね。
疑問に感じたらイギリス人のクラスメイトに質問してみましょう!
意外と知られていない答えが返ってくるかもしれません!