大学院留学後の進路はもう決まっていますか?
イギリスの大学院は1年間なので、卒業後のことを意識して活動しながら学生生活を送るとより充実した留学になると思います。
そこで今回は、イギリスで学んで実際にどのように就職活動をしたかを紹介したいと思います。
卒業後の進路はどのようなものか?
当たり前ですが、卒業後の進路は多岐にわたります。
まず、最も一般的なキャリアパスをいくつか紹介します。
博士課程に進学
さらに研究を進めるために、博士課程(英国で3年間)への入学が認められます。
博士課程進学に向けては、修士論文で優秀賞を獲得することが望ましく、修士課程在学中から博士課程を見据えた研究と準備が必要です。
元の職場・組織に戻る
キャリアアップを目指して留学される方が多いためかなり人数は限られますが、元の職場や組織に戻る方も少数派ですがいます。
一方で、国が違うと所属する会社・勤務先が留学費用まで負担してくれるエリート学生もいます。
特に発展途上国出身者には、このような制度を設けている官僚や国費留学生の選抜留学生が多く、卒業後は母国に帰国する人も多いです。
その国の事情や問題点についても興味深い話を聞くことができるので、友達になるといろんな話を聞けるかもしれません。
就職する
ほとんどの留学生がこのカテゴリーに当てはまります。
雇用の機会は英国と母国によって異なります。
卒業後、仕事を探しながらビザの期限が切れるまで英国に滞在して楽しんだ学生もいましたが、ビザの有効期限が切れる頃には、次に何をするかを決めなければなりません。
仕事の見つけ方【本題】
卒業後の主なスケジュールとしては5月に後期が終わって授業がなくなり、修士論文を書くだけになるので、修士論文を書き上げながら6~7月頃に就職活動を始める学生が多いです。
今ではインターネット環境も充実しているので、イギリスに滞在していてもオンライン面接で早期就職活動が可能です!
7月くらいから動き始めて、11月中旬に就職先が決まります。
ただ、これは人によるので、修了後すぐに働き始める人もいるし、半年後に働き始める人もいて、本当にさまざまです。
仕事を見つける方法はたくさんあり、すべてをカバーできるわけではありませんが、ここからは一般的な仕事の見つけ方を紹介したいと思います。
大学就職支援サービス
どの大学でも、卒業生の就職率や就職先によって学校の評判が左右されるため、就職支援サービスは必ず存在しています。
例えば、イースト・アングリア大学にはキャリア・セントラルという在学生向けのサポートサービスがあり、カウンセラーが応募書類の記入や簡単なチェック、求人の紹介などを教えてくれます(もちろんすべて英語)。
イギリスだけでなく、ヨーロッパや発展途上国など幅広い国際機関や企業と取引があり、見つけたものを持ち込んで相談することも可能です。
国際機関でのインターンシップを検討の際、履歴書のチェックやカバーレターの内容について相談できます。
また、日本企業が日本人留学生向けに開催するキャリアイベント(ロンドンなどの都市で開催される場合が多い)やインターンシップ情報などもメールで届きます。
ただし、在学生はカウンセラーの利用が無料なので、就職活動を考える時期(夏前)は混雑して予約が取りにくい場合があるので、早めの予約をおすすめします。
JICAパートナー
JICAパートナーは国際協力を志す人にとっては連絡する先として最も多いのではないでしょうか。
この分野の日本の求人サイトとしては圧倒的な情報量と掲載数、しかも無料!
実際、会社を見つけるためにこのサイトをよく利用できますし、時間があるときは必ずチェックしましょう。
仕事探しだけでなくキャリア相談も行っており、メール相談やオンライン面接も可能です。
最初はメールで相談ができますが、相談内容によってはオンライン面談が適しているとのことで、後日面談も可能です。
ただし、メールの返信には数週間、面接の日程調整には 1か月かかる場合もありますので、事前にスケジュールを立てておくことをお勧めします。
エコリク
このエコリクという求人サイトのことは筆者も友人から教えてもらいました。
環境ビジネスに特化しており、筆者はここでCSRのレポートを書く仕事を見つけました。
他の就活サイトと同様に無料で登録でき、担当者によるメール面接やオンライン面接も設定できます。
担当の方は気さくで話しやすい方で、色々相談することができました。
民間企業からWWFなどの大手NGOまで求人があるので、経験者や環境問題に興味がある人におすすめです。
その他
自身の経験や周囲の就職活動の傾向を見ていると、仕事を探すときはインターネットで検索する人がほとんどです。
上記2サイトを紹介しましたが、国連などの国際機関の求人ページやNGOの求人に特化した情報サイトJANICなどもあります。
将来、国際機関へのキャリアを考える若者を対象としたJPO派遣制度もあります。
このような求人情報はSNSで配信されることも多いので、外務省やJICA、興味のある国際機関やNGOのTwitterアカウントをフォローしておくとよいでしょう。
ただし、オンライン検索が最も一般的であると前述しましたが、口コミやつながりも軽視できません。
実際に私も面接に落ちて、日本人留学生からJICAの求人を教えてもらい応募しました。
また、教授が経験豊富な人物や国際機関に関与している場合は、その教授の人脈を利用してインターンシップやポストオープニングに関する情報を入手することもできます。
イギリスでの一般的な就職活動
このブログを読んでいる方はご存知かと思いますが、日本の就職活動と海外の就職活動は大きく異なります。
イギリスも例外ではなく、日本のような一括採用は基本的にありません。
在学中にインターンシップの機会をもとにして、就職につながります。
修士論文を終えた後、研究助手として就職し、そのまま働くこともできます。
大学でもキャリアフェアが開催されており、各企業のブースで連絡先を交換し、後日履歴書を送って面接を受けることができます。
LinkedInなどのソーシャル メディアを通じて求人情報を受け取ることもあります。
しかし、スキルが少ない新卒の場合、その仕事に興味を持ってもらえる可能性は低いので、とにかく求人情報を集めて応募する必要があります。
国際的なキャリアのために職歴と学歴を組み合わせる方法
卒業後は6ヶ月間滞在可能なため、9月に卒業すると、翌年の1月か2月くらいまでイギリスに滞在できるBRPカードが発行されることになります。
卒業後の各国の方々の状況は本当にさまざまで、アフリカ、中東、ヨーロッパの国々から来たクラスメイトたちが、修士論文完成後すぐに帰国し、国際機関や保健省で働き始めている方が多かったです。
一方で、アジアからの友人の多くは滞在期間終了まで就職活動をしている方も多かったです。
実際には、就労ビザを取得してイギリスに残った人はそれほど多くはありませんでした。
留学当初は卒業後にイギリスで働きたいと考えている方も多かったのですが、やはりインターンや職歴がないと厳しかったり、会社側からも「現地の人の代わりにvisaを発行してまで日本人を雇う=それくらいのスキルを既に持っている」というハードルを考えるとやはり現地での就職は少し厳しいのが現状かなと思います。
まとめ
やり方も考え方も様々! まずはアンテナを立てましょう!
求人情報はどこで見つかるかわかりませんし、時とタイミングによって本当に変動します。
大学院留学は時間もお金もかかりますので、卒業後の目標を達成できるかどうかは非常に大きな問題です。
使えるものは何でも使ってアンテナを広げましょう!そして行動を起こしましょう!結局のところ、これが最善の選択肢であると個人的に感じています。