せっかくイギリスの大学院に合格したのに単位を落としてしまったらどうなるのかという不安を抱えている方はいらっしゃいませんか?
・成績を落としてしまった場合でも救済措置はあるのでしょうか?
・試験の難易度はどれくらいか?
この記事では上記のような疑問にお答えします。
筆者はイギリスの大学院(リーズ大学院)に通っていましたが、単位は取れたものの、試験に落ちる人は結構いました。
この経験をもとに、イギリスの大学院で単位を落としたらどうなるのか、救済策はあるのかをわかりやすく解説します。
イギリスの大学院に留学している方、または留学を予定している方はぜひ参考にしてください。
イギリスの大学院で単位を落としたらどうなりますか?
もちろんイギリスの大学院で単位を失うと卒業できず、翌年開講される科目を再履修しなければなりません(もちろん再度授業料も支払わなければなりません)。
単位不足で卒業できない
専攻によって必要な単位数や卒業に必要な単位数が決まっています。
所定の単位を取得しないと卒業できません。
例) ある専攻の場合
科目ごとの単位数:15単位
卒業論文単位数:45単位
卒業に必要な単位数:150単位
必要単位数:180単位
上の例では、2科目(30単位)落としてもギリギリ合格できます。
落ちても卒業できる単位数(30単位)=必要単位数(180単位)-卒業に必要な単位数(150単位)
ちなみに卒論は45単位なので落としたらアウトです。
したがって、上記の例では、後述する救済措置を受けられなかったとしても、2科目までは単位を落としても卒業できます。
(専攻によっては、必要単位数と卒業に必要な単位数が一致している学部もあり、単位を落とすことができない場合もあります。)
ですが、単位を落としてしまう方もいると思いますので、次の章では不合格になった場合の対処法について説明します。
英国の大学院で単位を失った場合の救済策
イギリスの大学院で単位を落とした場合の救済措置としてResitという制度があります。
Resitとはre(再)とsit(座る)の直訳で、その言葉の通り、もう一度試験会場に座る権利を与えるという感じです。
したがって、単位を失った場合でも、救済策が用意されています。
首の皮はなんとかつながっています。
以下、3回に分けてResitの特徴をもう少し詳しく説明していきます。
リシットの特徴:
- Resitにはお金がかかる
- 論文執筆期間中は休学となる
- 再受験は一度に3科目までしか受験できない
1つ目から説明していきます。
Resitにはお金がかかる
1つ目は「Resitにはお金がかかる」ということ。
期末試験とレポートの提出が終わると「採点が完了しました」というメールが届きます。 ぜひ結果を見てください。
不合格者に対しても丁寧に指導してくれます。
本文を見ると、「単位を逃した場合は、滞在するため⚪︎月⚪︎⚪︎日までに申請してください。」と書かれています。
しかし、よく見ると「Resit Cost」と書いてあります。 つまり、再検査にはお金がかかります。
1クレジットあたり£2.00 + 事務手数料£50.00なので、日本円で約7,500円ほどかかります。(もちろん大学院によって費用は変動します。)
さらに、Resit 申請期限を過ぎた場合、手数料 £50.00 が £100.00 に増額されます。
Resitをご希望の場合は期限までにお申込みください。
博士論文執筆期間中に再取得
2番目のオプションは、論文執筆期間中に再受験することです。
Resitは前期・後期の単位に関係なく、卒業論文執筆期間である3学期にまとめて履修します。
1年間のスケジュールを見ると、厳密には8月にResitが受けられます。
そのため、卒論に充てることができた貴重な時間をResit試験の勉強に費やしてしまう可能性もあるので、できるだけ最初の試験で単位を取得するのがベストです。
Resit は一度に3科目しか受験できません
3つ目は、「Resitでは一度に3科目までしか受講できない」ということです。
そのため、4単位以上落としてしまった場合は、翌年1月に追試験を受けることができます。
ただし、この場合、卒業が遅れ、12月の卒業式には出席できなくなりますので、ご注意ください。
ただし、最初に説明したように、180単位のうち150単位を取得すれば卒業できるので、無理にResitを受ける必要はありません。
イギリスの大学院試験の難易度
成績を落としてしまった人の末路と対処法について解説しました。
卒業に必要な単位数を満たしていればResitを受ける必要はありませんが、イギリスの大学院試験がどのくらい難しいのか気になる方もいらっしゃると思います。
イギリスのどの大学院で学ぶか、どの専攻で学ぶかにもよりますが、基本的には高得点を取るのは難しいでしょう。
とある専攻の場合
不合格は全体の2.3%で、大多数はパスです。
試験評価制度
・不合格: ~49 点
・合格(可); 50~59点
・良: 60-69点
・優:70点~
高得点を取るのは難しいですが、合格点を獲得する人もたくさんいますので、あまり心配する必要はないと思います。
イギリスの大学院で単位を失わないようにする方法
たとえ合格点を取れる人がたくさんいたとしても、勉強量が足りなければ単位を落としてしまうことがほとんどです。
1週間朝から晩まで勉強して、ギリギリ合格できて単位も取れます。
また、勉強量も大切ですが、勉強した内容をしっかりと論文にできるかどうかも大切です。
どれだけ勉強しても内容が相手に伝わらなければ意味がありません。
遊びを主体とする遊学ではないので、パブなどでのあまり日本人の集まりには参加しない方がよいでしょう。また、病気にならないように気を付けましょう。
まとめ
イギリスの大学院で単位を落とした人の末路と救済策について解説しました。
- Resit(再試験)にはお金がかかります
- 修士または博士論文執筆期間中に再取得となります
- Resit は一度に3科目しか受験できません
救済策があるとはいえ、落とすと大変なことになるので油断せず、下記をしっかり確認した上でテストに挑むのが良いでしょう。
- 成績に不合格になった場合の結果と救済策を理解する
- テストの難易度を調べる
- 単位の損失を避ける方法を学ぶ
この記事で少しでも単位を落とす方が少なくなりますように!