イギリスは銃社会ではないものの、やはり治安が悪いところが多く存在します。
身の危険を感じるほどの犯罪はないものの、軽犯罪が多いのが事実です。
そんなイギリスの軽犯罪事情もあらかじめ心得ておけば、対処できるかと思いますので、ここで解説していきたいと思います。
気になるイギリスの治安 都市別に比較してみよう!
世界でも珍しいほど治安のいい日本。
平和な環境が当たり前の私たちからすると、イギリスの治安はどう映るでしょうか?
大学のある都市を治安の面から比較してみました!
イギリスの治安は世界的に見て安全?世界ランキングで比較しよう
日本にずっといると、犯罪が少なく平和に暮らせることが当たり前になります。
それほど日本の治安は、世界的に見ても珍しいほど安定しているといえます。
グローバルシンクタンクのInstitute for Economics&Peace(経済平和研究所)が2019年に発表した全国の平和指数ランキングでは、日本は第9位にランクインしています。
一方でイギリスは、163カ国中45位と決して上位とは言えない結果となりました。
この調査結果からも、日本の感覚でイギリスに住んでみると治安がいいとは言い難いのが事実。
観光客や在住者を問わずスリや窃盗、空き巣の被害は数多く報告されています。
こうした軽犯罪が多いのは事実ですが、日常生活を送る中で命の危険を感じるほどの犯罪はほとんどないのでご安心を。
しかし、念には念ををモットーに留学期間中は気を引き締めて行動することが大事です!
都市部と地方で治安は違う?イギリスの街はどこが安全?
全国的に見てイギリスの治安の実態が掴めたかと思います。
では、次は学生を対象にした治安問題をみていきましょう。
こちらは2018年と2年前のデータですが、2万人の学生を対象とした大学のセキュリティランキング調査の結果を見ることができます。
特徴的なのは、ロンドン以外の都市部の大学が上位にランクインしている点ですね。
しかし、どう言った点が安全なのか、大学のセキュリティ対策の実態など詳細は不明なので、大まかなランキングとなります。
学生を対象にした公式な犯罪データはありませんが、2019年6月から2020年5月までにイングランドとウェールズの大学都市周辺で起きた犯罪数のランキングは、こちらで確認できます。
Robbery(強盗)、Burglary,(空き巣)、 Violence and sexual crimes(暴力及び性犯罪)の3つのカテゴリーに分かれており、それぞれ1年間の発生数を比較することができます。
こちらも、York, Bath,Warwick などイングランド北部や中部地の地方都市が安全があることがわかります。
一方でリヴァプールやマンチェスター、バーミンガムなどの産業都市は移民の数に比例して犯罪数が多いのが特徴。
ロンドンやスコットランドの都市・グラスゴーも、残念ながら観光客が多く訪れるので軽犯罪をはじめとする犯罪の多い街になります。
油断は禁物!貴重品から目を離さないで!
荷物や貴重品に対する私たちの当たり前は、残念ながらイギリスでは通用しません。
特にスリや窃盗のターゲットにされやすい私たち日本人は、気を引き締めて街に出ましょう!
日本人は特にターゲットにされやすい!スリに気をつけて
イギリスに限らずヨーロッパ全体は移民大国です。
そこには様々な複雑な事情がありますが、テロをはじめ移民による犯罪が顕著なのは事実。
彼らにとって観光客、特に裕福なイメージを持たれている私たち日本人は、スリや窃盗のターゲットNo.1です。
カバンやポケットから貴重品を盗み出すその手口は、驚くほど多くのパターンが報告されています。
一人ではなく、数人のグループでスリを働くこともあります。
有名な「ケチャップ強盗」は、その代表的な手口として全国でスタンダード化していることを否めません。
衣服やカバンに見覚えのないケチャップ(マスタードや鳥のフンに似た液体もあるのだとか)がついていることに気づくと、たいがい2人以上のグループが「大丈夫?」「ここにもついてるよ」と声をかけてきます。
カメラや地図を持ったあたかも観光客を装っている場合もあります。
また、「あそこのトイレで洗ったら?」や「ホテルに帰って着替えたら?」など違う場所に誘導することもしばしば。
しかし、これらはすべて親切を装った犯罪です。
第一、ケチャップや液体をかけたのも彼ら本人なのですから。
手伝うフリをして、その隙に財布やパスポート、スマホなど貴重品を盗むのが彼らの手口です。
不慣れな土地にいる外国人の心を悪用する許せない犯罪ですが、引っかからないためには”No, thank you”とはっきり断る姿勢を貫きましょう。
置き引きは禁止!荷物は肌身離さずが常識
カフェやレストランであらかじめ席を確保するために、テーブルにカバンや荷物を置くのは日本では普通の感覚ですよね。
しかし、これ海外では危険すぎる行為なのでご注意を!
食事中にトイレに行ったり、電話をかけるため外に出るときも注意が必要です。
自分では「有り得ない」と思うぐらい一瞬の隙に、窃盗は発生します。
そして、残念ながら海外ではとられたものが戻ってくることはほぼ0%です。
もちろん盗む方が悪いのですが、日本の比じゃないレベルでスリや窃盗が多発している海外では、盗まれた方にも隙があったと反省せざるを得ません。
警戒しすぎるのもよくないですが、「ここは海外なんだ」という自覚を強く持ち、カバンや貴重品は肌身離さず所持することを強くおすすめします!
キャンパス内でも油断は禁物
街中での窃盗もあれば、悲しいことにキャンパス内でのケースも無いとは言い切れません。
特に学生の窃盗でターゲットにされるのは、スマホやパソコンです。
カフェテリア、図書館などで置き引きのように一瞬の隙を狙って盗られることが多いのです。
ある日、筆者が友人と図書館で勉強していると「トイレに行くから、パソコンから目を離さないで!」と何度も強く言われました。
「絶対にちゃんと見ててね!」とあまりにも念を押すので理由を聞くと、実は以前同じように図書館で勉強していた時、トイレから戻ってくるとパソコンが盗まれていたそうです。
その為、警戒心がとても強くなったそう。
スマホの充電器やSDカードリーダー、USBなど電子機器類は本当に盗みの対象にされやすいです。
また、学生寮内で衣服や食料品が盗まれたというケースもあります。
もし、在学中にこのような事件に巻き込まれたら、直ちに学寮長や学科長に報告を!
まとめ
日本と比較すると、どうしても治安の安全面が心配になるイギリス。
カバンのファスナーはしっかり締める、イヤホンをつけて歩かない、夜間は出歩かない、バスに乗ったら運転席の近くに座るなど普段から対策を心がけましょう。
大金を持ち歩かずカードを所持することもおすすめです。
あまり敏感になりすぎては、日常生活を送ることに疲れてしまいますが、せっかくの貴重な留学期間なので防犯対策を心がけて楽しいイギリス生活を送りましょう!