日本と似ている点も多いイギリスですが、実際に生活してみるとさまざまな違いがあることに気づきます。
日本の習慣をイギリスでそのまま行うとNGになってしまうこともあるので、イギリスに行く前にここで学んでいきましょう!
イギリス独自の習慣にすんなりと順応できると留学生活も快適です!
レディーファーストはイギリス社会で当たり前!
日本ではまだまだ慣れないレディーファースト。
イギリスでは老若男女問わず当然の習慣として社会に根付いています。
レディーファーストは当たり前!子どもやお年寄りにやさしい文化
「英国紳士」という言葉が世の中に浸透しているぐらい、イギリス人は「紳士としての振る舞い」を非常に重視します。
例えば、電車やバスで席を譲る、率先してドアを開ける、さりげなく荷物を持つなど、街中でもごく自然にこうした振る舞いをしている英国男性を見かけます。
イギリス社会において、レディーファーストはとても自然に根付いているので現地の人からしたら「当たり前」のことですが、男尊女卑の文化がかすかに残る日本からすると、まだまだ慣れない習慣です。
日本人女性がイギリスを訪れてまず感動するのが、このレディーファースト文化だとよく聞きます。
逆に男性はそうした振る舞いを行うこと自体に慣れていないので、意識して心がけるようにしましょう。
また、レディーファーストに限らず子どもやお年寄りの方にも同じように接する文化があります。
留学中は交通機関を使って遠出をすることも多いでしょう。
その時に、こうした文化があることを理解しておくことはとても大事です。
マナーにうるさい!?食事や日常のマナーに気をつけて
お箸文化の日本と、カトラリー文化のイギリス。
食事のマナーは違って当然ですが、そこはしっかり押さえておきたいですね。
日常の小さなマナーにも意外とうるさい?!イギリスではどんなマナーが習慣になっているのでしょうか。
食事のマナーは日本と大きく違う!
ラーメンやうどんなど麺類を思いっきりすすって食べるのは気持ちいい!
日本の麺類文化は海外でもおいしいと大人気ですが、その食べ方は実はNG。
欧米の食事マナーでは、「音をたてる」行為は大変下品な印象を与えることになります。
いつもの習慣でついついやってしまいがちですが、ここはぐっと意識して我慢しましょう。
しかし、ロンドンを中心に日本のラーメンやうどんのお店は数多く進出しているので、そうした「麺類の専門店」では、日本にいる時と同じようにすすって食べても大丈夫。
また、フォークは左手、ナイフは右手で持ち人を指さしてはいけないなど、お箸文化の日本にはないカトラリーの使い方も覚えておきましょう。
いざという時にこうしたマナーをしっかり守って食事ができると、大変印象がよくなることは言わずもがなです。
街に出たら注意!日常の小さなマナーを守ろう
以前、『変わった習慣もあるけど、日本人と似ている!?留学前にイギリス人の習慣を知ろう!』という記事でもお伝えした通り、イギリス人はマナーを重視する国民性があります。
対人関係において時間厳守は信頼にもつながる大事なマナーの一つ。
他には一体どんなマナーがあるのでしょうか?
例えば、エスカレーターの立ち位置について。
日本でも関西・関東で左右に分かれ、度々議論されるこのマナーですが、イギリスの立ち位置は右です。
関西の人からしたら違和感なく溶け込めるマナーですが、普段左側で慣れている人は要注意。
駅構内では“Stand on the right”(右側に立ちましょう)とアナウンスが流れます。
また、前途のレディーファーストにもつながるマナーですが、後ろから来る人に対してドアを開ける習慣があります。
女性に限らず、男性、お年寄り、子ども、ほぼみんなが“After you”(お先にどうぞ)と言って後ろの人に対して配慮します。
された側はありがたく”Thanks”とお礼を言うことも忘れずに。
駅、映画館、デパート、大学構内でもこうした些細なマナーを心がけることで、気持ちよく過ごすことができます。
日本にはないイギリス独自のお金の習慣!
イギリスをはじめ欧米ではキャッシュレス社会が浸透していますが、チップの習慣はなくなりません。
また、パブで気持ちよく飲食を楽しめるお金に関する習慣をお伝えします。
レストランやホテルではチップを忘れずに!
日本をはじめアジア諸国にないチップを払う文化。
しかし、ヨーロッパやアメリカではこのチップはとても重要なマナーとされています。
アジア人旅行者が、欧米のレストランでチップを払わず店を出てしまった、という話はよく聞きます。
アメリカほどチップにうるさくはないものの、やはりイギリスでもチップを支払うことは暗黙の了解とされています。
チップはレストランやホテルで担当してくれたウェイターやベルボーイ、清掃係のメイドに対する「お礼の気持ち」です。
やはり、払うor払わないでは印象が大きく左右することは否めません。
支払い金額の10%が相場とされているので、日本の消費税に値する金額と捉えておくとわかりやすいですね。
気になるチップの支払い方ですが、レストランではテーブルに、ホテルでは枕の下にチップを置くといいでしょう。
サービス料としてはじめから料金に含まれている場合や、カード社会なのでクレジットカードでチップ込みの精算をするか聞かれることもあります。
ビールがもっとおいしくなる!?パブのマナーを覚えよう
イギリスといえばパブ!
日本の居酒屋に相当するパブは、古くからイギリスの社交の場として地元の人から愛され、今では老若男女だれもが食事と共に会話を楽しむ場所として親しまれています。
地域色が強く常連客も多いことから、観光客はやや入りにくい雰囲気があるかもしれません。
しかし、基本的に誰でもウェルカムな姿勢がパブの特徴でありいいところです。
本場の地ビールやフィッシュアンドチップス、キドニーパイなどイギリスグルメを楽しむならまずパブへ!
そこで覚えておくべきパブのルールをご紹介します。
まず、パブで注文をする際はその都度支払うことになり、これをキャッシュオンデリバリーといいます。
最後にまとめて支払う習慣はないのでご注意を。
また、2人以上の人数でパブで飲食をする場合は、全員の注文を順番にキャッシュオンデリバリーで支払うことになります。
例えば、1杯目をA、2杯目をB、3杯目をC…とみんなの飲み具合に合わせ順番に支払いを回していくのです。
これをラウンド制と呼びます。
このラウンド制が根付いているので、パブで日本のように割り勘をすることはほとんどありません。
お酒の強い友人がいてラウンドが何回もまわり、酔っ払ってしまったという経験もよくあることですが、泥酔する前に自分の適量を伝えておきましょう。
マナーを重んじるイギリスにおいて、それは「空気を読めない」と疎まれるよりもむしろ美徳とみなされるかもしれません。
まとめ
日本と似ている点も多いイギリスですが、実際に生活してみると大小さまざまな違いがあることに気づきます。
レディーファーストや食事のマナー、チップの習慣は日本にはないので意識して行うことを心がけましょう。
事前に知っておくことで、いざその場面に出くわしても堂々と振る舞え、いい印象を与えることができます。
イギリス独自の習慣にすんなりと順応できると留学生活も快適です!