イギリスが誇る優雅な習慣、アフタヌーンティー。
イギリスに行ったら一度は行ってみたいけど、マナーやどのような格好で行ったらよいかわからないですよね?
ここではアフタヌーンティーの歴史をはじめ、マナー等紹介していきます!
貴婦人の空腹からはじまった!アフタヌーンティー誕生のきっかけとは?
最近では、日本でも写真映えする!と人気なアフタヌーンティー。
実はイギリス発祥のお茶の習慣だったことは意外と知られていないかも?!
アフタヌーンティーってどんな内容?
ケーキやサンドイッチ、焼き菓子に紅茶と華やかな彩りと充実のフードメニューが魅力のアフタヌーンティー。
日本ではホテルをはじめ、レストランやカフェなど最近では様々なお店がアフタヌーンティーセットを提供しています。
見映えするゴージャスな見た目も女子の心を掴んで離しません!
3つのお皿が連なったティースタンドには、サンドイッチ、スコーン、ケーキや焼き菓子がそれぞれ美しく盛り付けられています。
定番のきゅうりのサンドイッチやイギリスを代表する焼き菓子のスコーンなどイギリスの食文化を楽しめる内容ですね。
どのフードも紅茶との相性がよく、見映えだけでなく味のバランスも取れているのが魅力です。
お腹が空いたらお茶とお菓子!アフタヌーンティー誕生のきっかけ
イギリスを発祥地とし今では世界中で愛されているアフタヌーンティー。
その優雅で華やかな文化は、ある一人の公爵夫人をきっかけに誕生しました。
産業革命で人々の生活スタイルがより画期的になり、価値観も大きく変わりはじめた19世紀。
お茶好きのヴィクトリア女王やインドの紅茶栽培の成功など、紅茶事情にも明るいニュースが飛び込みます。
そして、1840年にベッドフォード公爵夫人であり社交界の花だったアンナ・マリアがアフタヌーンティーの流行に成功します。
産業革命によってランプが発明され、人々の生活習慣が夜型になると自然と夕食の時間も遅くなり、空腹に耐え兼ねた彼女は当時「薬」として扱われていたお茶を使用人に用意させます。
しかし、空腹のまま薬を飲むのはよくないと判断したため、必ずパンやビスケットも一緒に食べることに。
今では華やかな雰囲気が定着しているアフタヌーンティーですが、そのはじまりはとても人間らしく日常的な出来事がきっかけとなっていたのでした。
アフタヌーンティーは貴婦人が楽しむ社交の場だった!
はじめこそ一人で昼食と夕食の間に、この「お茶とお菓子」の時間を過ごしていアンナ・マリアですが、そこはやはり社交界の貴族婦人。
彼女の邸宅であるマナーハウスの「ウーバンアビー」で多くのゲストを招き、一人で過ごしていたお茶の時間を「アフタヌーンティー」としてもてなし、瞬く間に人気になります。
招かれたゲストの貴婦人たちは、それぞれの邸宅で工夫を凝らしたお茶会を開き、テーブルコーディネート、食器やティーカップ、料理の内容やインテリアに至るまであらゆる工夫をしてセンスを競い合いました。
ただ豪華に飾るだけでなく、それらの歴史を説明できるだけの知識や教養も求めるのはやはり貴族の世界ですね。
当時のアフタヌーンティーは、ティースタンドではなくビュッフェ形式でコーヒーもあれば、ワインなどお酒も提供されたそう。
また、ホテルのアフタヌーンティーで食前にシャンパンで乾杯する「シャンパンアフタヌーンティー」も、この時代に誕生しました。
イギリスが最も華やかだった19世紀に誕生したアフタヌーンティーは、「貴族の社交の場」として、とりわけ女性にとって歓迎されたお茶会だったのです。
アフタヌーンティーで必要なマナーとは?
アフタヌーンティーの発祥地イギリスに留学するなら、ぜひ本場の味を堪能したいですよね!
でも、食べ方やドレスコードなどマナーが気になる方は多いのではないでしょうか。
ここでは気になるマナーの不安を解消して、優雅なアフタヌーンティーを楽しむ秘訣をお伝えします。
予約や気になる服装について
今ではカジュアルなカフェでもアフタヌーンティーを提供していますが、本場の雰囲気を楽しむならやはりホテルのレストランがおすすめです。
人気のホテルは当日行ったら予約で満員のため入店できないことも!
そんなリスクを避け、余裕をもって楽しむためにも予約はベターと考えられます。
気になる服装ですが、実はこれといった決まったドレスコードはありません。
各式高いホテルでは、男性のサンダルや短パンをNGとしているところもありますが、基本的にいつもの普段着をキレイめに意識した服装でいいでしょう。
デニムやスニーカーは避けて、この日のために思いっきりおしゃれを楽しむのもいいですね!
どれから食べたらいい?ティーフードの食べ方のマナー
さて、いざ入店し席に通されると、ウェイターがゴージャスなティースタンドを運んできてくれます。
テーブルにスタンドが置かれた瞬間は「アフタヌーンティーのはじまり!」と気分がとっても高まりますね!
そして、次にティーフードを食べようと思ったところで「どれから食べるべき?」と疑問が浮かびます。
好きなものから食べたい!そんな衝動に駆られますが、マナー重視のイギリスでは食べ方も押さえておきたいところ。
基本的にサンドイッチ→スコーン→ケーキと「下から順番」に食べていくのがマナーです。
味の濃いものから薄いものへと順に食べることで、味の強弱や繊細さがわかり食事をより楽しむことができます。
サンドイッチは基本的に手で食べても大丈夫。
サイズが大きい場合は、お皿に取り分けてナイフとフォークを使って食べましょう。
スコーンやパンは手でちぎって食べるのがマナー。
キリスト教では「パンはイエス様の肉体」と解釈しているため、このようなマナーができたのだそう。
スコーンは横に割って、ジャムやクロテッドクリームを添えて楽しみましょう。
紅茶の飲み方で気をつけた方がいいマナーとは?
古くから紅茶の文化が栄えたイギリス。
アフタヌーンティーでは、紅茶のメニューも豊富にあるので色んなフレーバーを楽しめるチャンス。
ポットが空になったらウェイター、ウェイトレスに茶葉の交換をお願いしましょう。
まだ紅茶が残った状態のまま交換するのは、あまりいい印象を持たれません。
紅茶を飲む時は、ティーカップだけを持ち上げて飲みましょう。
この時、カップは両手ではなく、取手を片手で持つことを心がけて下さいね。
セットになったソーサーはテーブルに置いたままにしておくのがマナーです。
また、ミルクやお砂糖を紅茶に入れて飲む場合、ティースプーンを使いますが、かき混ぜたあとのスプーンはカップの奥または横に置きましょう。
ほとんどの人が手前の置く習慣がついていると思いますが、それではスプーンを落としてしまう心配があるので、本来のマナーではカップの奥または横とされています。
まとめ
イギリスが誇る優雅なお茶会、アフタヌーンティー。
イギリス留学ではその本場の雰囲気や味を楽しむことができます。
華やかな貴族文化に由来し、今日も人々に「上質な空間」を提供しているアフタヌーンティーは、課題や授業で忙しい学生生活に彩りを与え、気分転換にもなるでしょう。
あまり堅苦しくならず、リラックスして優雅な一時を楽しんで下さいね!