めでたくイギリスの大学院へ留学することが決まり、いざイギリスへ向かうとなったときに悩みのタネになるのが荷物の送り方ではないでしょうか。
イギリスでの留学生活に備えて荷物を送ることはもちろん、留学中に何らかのきっかけで日本に荷物を送ったり、留学を終えて帰国する際に日本へ荷物を送るということも考えられます。
今回は日本からの郵送方法、費用、注意点とイギリスからの郵送方法、費用、注意点についてそれぞれ解説していきます。
日本からの郵送方法と注意点は?
まずは日本から郵送する場合についてチェックすることにしましょう。
日本からの郵送方法は3通り
日本からイギリスへの荷物の郵送方法は日本郵便、クロネコヤマト、DHLなどのその他民間業者の3通りあります。それぞれ詳しくみていきましょう。
日本郵便を使う場合
日本郵便を使う場合、荷物などによってさらに4通りの送り方があります。
①EMS(国際スピード郵便)
EMS(国際スピード郵便)はいわば国際郵便の中の速達のような存在です。
そのため、他のサービスと比較すると輸送費用は高くはなりますが最も速く荷物を届けてくれます。
30㎏までの荷物を送ることが可能で、追跡サービスが利用できることや、損害賠償制度が充実しているところも嬉しい点です。
②国際小包
国際小包はEMSと同様に30㎏までの荷物を送ることができます。
送り方は費用・速さの順番に航空便、SAL便(エコノミー航空便)、船便の3通りがあります。
輸送期間や費用については後ほど改めて確認しますが、EMSに比べると安いのが国際小包です。
③国際eパケット
書類など、2kgまでの荷物であれば国際eパケットがおすすめです。
国際郵便マイページサービスのオンラインショッピングツールから専用ラベルを印刷することでEMSよりは安く、SAL便よりも速く送れます。
④国際eパケットライト
国際eパケットをさらに格安にしたのが国際eパケットライトです。
2㎏までの荷物が対象で、専用ラベルを印刷することで利用可能になります。
国際eパケットライトはSAL便扱いとなっているので国際eパケットよりも所要日数が長いです。
クロネコヤマトを使う場合
民間業者を利用するのであればクロネコヤマトが利用しやすいです。
クロネコヤマトを使う場合、荷物によって2通りの送り方があります。
①国際宅急便
国際宅急便は25㎏までの荷物を送ることができます。
注意点としてはいわゆる身の回り品が対象外になっていることで、国際宅急便で送れるものは贈り物や書類などが中心です。
②留学宅急便
国際宅急便では対象外だった身の回り品の郵送には留学宅急便を使います。
利用する際にパスポートや学生ビザの提示が必要になるので忘れないようにしましょう。
③その他民間業者(DHL、FedExなど)
クロネコヤマト以外でも利用できる民間業者はあります。
例えば航空貨物を担うFedExについては60㎏以上の荷物でも輸送することができます。
注意!イギリスへ送れない荷物
日本からイギリスへ郵送する上で注意しなければならないのが送ることができない荷物です。
しかも、運送会社によって送ることができない荷物が異なっている場合もあるので事前によくチェックする必要があります。
それでは何を送ることができないのか、特に注意しておきたいものを中心に紹介します。
生鮮食品
肉、魚介類、野菜、卵などの生鮮食品は残念ながら送ることはできません。
イギリスでは日本米へのアクセスが難しいかできても高いので日本から送ろうと考えていらっしゃる方もいるかと思いますがこちらも残念ながらNGです。
また、蜂蜜や蜂蜜を使った製品もNGなのでその点にも注意しましょう。
アルコール飲料
アルコール飲料については運送会社によって対応が異なります。
日本郵便を利用する場合はアルコール度数が24度以上のアルコール飲料はNGです。
つまり、ビールなどであれば日本郵便を利用すれば送ることができます。
クロネコヤマトを利用する場合は方針が異なり、アルコール度数に関わらず酒類は全てNGです。
リチウム電池を含む製品
飛行機を利用する際に預け荷物に入れることができないように、この場合でもリチウム電池を含む製品は送ることはできません。
例えばゲーム機や音楽プレーヤー、パソコン、デジタルカメラ、炊飯器、体温計などが当てはまります。
危険物
危険物はいうまでもなく送ることはできません。
具体的には刃物、ライターなどの出火リスクのあるもの、劇物などが当てはまります。
クロネコヤマトの国際宅急便を利用する場合は医薬品も危険物という扱いになっているので注意してください。
送ることができない荷物について、さらなる詳細は下記のサイトをご参照ください。
郵送期間と費用を比較
それでは気になる郵送期間と費用について比較してみることにしましょう。
日本郵便の場合
郵送方法 | 郵送期間 | 費用 |
EMS | 2日 | 2200~42600円(※1) |
国際小包(航空便) | 6日 | 2500~36650円(※1) |
国際小包(SAL便) | 2~3週間 | 2700~26550円(※2) |
国際小包(船便) | 1~3か月 | 1800~13570円(※2) |
国際eパケット | 6日 | 560~3065円(※3) |
国際eパケットライト | 2~3週間 | 550~2400円(※3) |
(※1)重量は500g~30㎏、(※2)1㎏~30㎏、(※3)50g ~2㎏
速さでEMSに敵うものはありません。
急を要する荷物であればEMSがおすすめですが、30㎏までの荷物でほどほどに費用を抑えるのであれば国際小包がいいでしょう。
2㎏までの荷物であれば国際eパケットの方が断然お得です。
クロネコヤマトの場合
郵送方法 | 郵送期間 | 費用 |
国際宅急便 | 5~7日 | 1500~30450円 |
留学宅急便 | 10~14日 | 28000~34000円 |
クロネコヤマトは日本郵便とは異なる料金体系になっています。
荷物はいずれも上限は25㎏で、国際宅急便は~1㎏から、留学宅急便は~15㎏からとなっています。
国際宅急便については関税などの諸費用として別途1650円の手数料がかかるので忘れないようにしましょう。
国際宅急便の強みは日本郵便の国際小包よりは速く、EMSよりは安く届けることができる点ですね。
その他民間業者
クロネコヤマト以外の民間業者を利用することもできます。
例えばFedExは重量制限なしで荷物を送ることができますが、発送日や発走時間によって1万円前後のばらつきが生じることがあります。
5~6日ほどで到着しますが10㎏の荷物で5万~6万と費用が高い点が難点です。
他に、DHL expressを使う方法もあります。
DHL expressであれば封筒は6200円、それ以外は~3万円で発送できます。
いずれも日本郵便やクロネコヤマトに比べると使いにくい印象があるのが否めません。
イギリスから日本に送る場合は?
今度はイギリスから日本へ郵送する場合についてチェックすることにしましょう。
イギリスから日本への郵送方法は3通り
イギリスから日本への郵送方法は現地の業者(Royal Mailなど)、日系業者、その他民間業者の3通りの方法があります。
それではそれぞれ詳しくみていきましょう。
現地業者を利用する場合
現地業者を利用する場合、荷物の重量によってRoyal MailとParcel Forceを使い分けることをおすすめします。
①Royal Mail
小さめの小包やポストカード、書類などの軽量の荷物についてはRoyal Mailを使うことになります。
重量は2㎏までなので日本郵便で例えると国際eパケットが近いです。
②Parcelforce
大きめの荷物を送るのであればParcelforceを利用するのが一般的です。
重量は30㎏までで、サービスによっては最速3日で到着する点が日本郵便のEMSと似ています。
日系業者を利用する場合
日系業者を利用する場合によく使われるのがクロネコヤマトで、ヨーロッパに欧州ヤマト運輸株式会社として拠点を置いています。
ここで使うことになるサービスは国際宅急便ですが、日本から郵送する場合と異なって身の回り品も送ることができます。
注意点としては航空便で発送する場合は1か月前までに、船便で発送する場合には3か月前までに事前申し込みが必要です。
その他民間業者を利用する場合
FedExやDHLなどであれば日本から送るだけにとどまらず、同様にイギリスから送ることもできます。
また、特にFedExなどについては60㎏以上の荷物も送れるのが利点です。
注意!イギリスから日本に送れない荷物
イギリスに送ることができない荷物があることと同様に日本に送ることのできない荷物もあります。
しかも、業者によって送れない荷物が異なる倍もあるのでよく確認する必要があります。
これから特に注意したい物品を中心に日本へ送ることができない荷物についてチェックしていきましょう。
食品
Royal Mailでは種類に関係なく全て送ることができない荷物となっています。
クロネコヤマトやParcelforceについては条件付きで送ることができ、Parcelforceについては日本郵便と同様に24度以下のアルコール飲料も送ることができます。
リチウム電池を含む製品
業者によって対応が分かれており、Parcelforceではなんと禁止対象になっていません。
他では原則禁止になっており、特にRoyal Mailではそれだけに限らず全ての電化製品を送ることができません。
危険品・医薬品
危険品については日本から送る場合とほとんど変わりません。
刃物や劇物、ライターなど出火リスクのあるものはいうまでもなく厳禁ですが、医薬品についてはParcelforceでは危険品という扱いになっていません。
それ以外では危険品という扱いになるので送ることができません。
日本へ送ることのできない荷物の詳細については下記のサイトでさらに詳しく確認することができます。
参考:General Prohibitions and Restrictions | Parcelforce
参考:Japan Sending Guide | Royal Mail
郵送期間と費用を比較
それでは気になる郵送期間と費用を比較してみましょう。
なお、費用については日本円に換算して表示します。
現地の業者を使う場合
現地の業者を使う場合の郵送期間と費用について比較してみましょう。
①Royal Mail
郵送方法 | 郵送期間 | 費用 |
International tracked | 5~7日 | 851~3082円 |
International Standard | 6~7日 | 189~2763円 |
Royal Mailの料金体系は10g~2㎏で、軽量の荷物を安く送ることができるのが嬉しい点です。
②Parcelforce
郵送方法 | 郵送期間 | 費用 |
Global express | 3日~ | 8462~488885円 |
Global priority | 4~9日 | 6310~37460円 |
Global value | 6~7日 | 4590~35787円 |
Parcelforceでの料金体系は500g~30㎏で、日本郵便などと比べると全体的に費用が多くかかります。
Global priorityについてはさらに所要日数ごとにエリア1~3に分かれており、東京や大阪については郵送期間が最も短いエリア1に入ります。
詳しくは下記のサイトも併せてご参照ください。
参考:Japan Parcel Delivery | Parcelforce Worldwide
日系業者を使う場合
日系業者について、ここでは比較的によく利用されているクロネコヤマト(欧州ヤマト運輸)を例に紹介します。
郵送方法 | 郵送期間 | 費用 |
国際宅急便(航空便) | 帰国後5~10日で到着 | 18600~10万円前後 |
国際宅急便(船便) | 1か月前後 | 46500~87700円 |
先述したように、帰国時には身の回り品も含めて国際宅急便という扱いになりますが、日本から送る場合とは料金体系が異なります。
国際宅急便で日本へ送る場合、料金は箱数(25㎏/箱)で計算し、航空便では1箱から6箱までの料金を表示しています。
7箱以上では1箱あたり12000~13300円の加算になり、ロンドンから送る場合とその他の地域から送る場合とでも料金がさらに異なります。(船便でも同様です)
船便の場合は4箱からの取り扱いで、イギリスでの滞在期間が1年以上だった場合にのみ利用できます。
いずれの郵送方法について、箱の代わりにスーツケースを使うこともできますが2700円ほどの追加料金がかかることに留意してください。
詳しくは下記のサイトを参考にしてください。
その他民間業者を利用する場合
その他民間業者を利用する場合、前にも述べたようにFedExやDHLなどを利用することもできます。
特に荷物の重量が60㎏を越えるようであれば重量制限のないFedExを使えますが10㎏であっても4~5万円かかってしまうのが難点です。
しかし、全て航空便になるので早ければ1週間以内で到着する点はありがたいです。
まとめ
送る荷物や重さなどによって様々なサービスを使って荷物を郵送できるということがお分かりいただけたかと思います。
ですから荷物に合わせて最もお得な方法で郵送しましょう。
この記事が皆さまの大学院生活がより充実したものになるようお役に立てればと思います。