リーズと一言言われただけではピンと来ない方の方が多いのではないでしょうか。
イングランド北部にあるこの都市は実は学園都市としても名高いです。
今回はそんなリーズについて、留学情報から日常生活までじっくり紹介していきます。
リーズとはどんな場所?
まずはリーズがどんな場所なのか抑えておきましょう。
北の首都?
実は近年、北の首都というニックネームがつけられるようになっているそうです。
ロンドンから電車で2時間程度のリーズは19世紀には盛んだった羊毛工業を背景にニューキャッスルやマンチェスターなどと並んで産業革命の中心都市となりました。
その後産業転換をし、現在ではロンドンなどのように金融・IT分野での成長が著しいです。
学園都市
リーズにはリーズ大学などに在籍する学生や教員などといった大学関係者の割合が人口の多くの部分を占めています。
そのため、リーズは学園都市としてのイメージも強く、夏休みシーズンを中心に人口が一気に減ります。
そうでない時期は若者の街の様相を呈しており、ナイトライフも賑やかです。
カフェ文化
リーズを特徴づけているものの中にカフェ文化もあります。
リーズ市内の至る所にカフェがあり、リーズ市民のモダンで刺激を求める性格に由来していると言われています。
確かにモダンアートの巨匠と言われたヘンリー・ムーアやバーバラ・ヘップワース、ダミアン・ハーストもここで学んでいるので確かにモダンという意味では少なくとも的を得ているのでしょう。
降雨日数は多くても降水量は少ない冷涼な気候
月に最低でも10日以上の降雨日数がありますが、年間降水量は660㎜とローマよりも少ない典型的なイングランドの気候です。
夏でも最高気温が20℃に届くかどうかといった具合で、常に暖かい服装が欠かせません。
リーズの大学院
リーズには大学院が7校あり、その中には風変わりな大学院も複数あるのでぜひ最後までご覧ください。
リーズ大学
リーズを代表する大学であると共に名門校としても知られています。
ここは特に人文学、交通工学、地球海洋科学、ビジネスマネジメント(経営)の分野に強く、研究力のある大学としても知られています。
学部は人文学部、生物科学部、経済学部、理工学部、環境学部、薬学部、環境学部(地球海洋科学や交通工学を含む)、教育・法・社会学部で構成されています。
リーズ・ベケット大学
教育学分野に強みを持っていた高等教育機関を前身機関にもつリーズ・ベケット大学は14の学部で構成されています。
構成している学部には建築・芸術学部、環境建築工学部、経済学部、人文学部、教育学部、保健学部、社会学部、語学部、スポーツ学部、映画・音楽・演技学部、法学部、コンピューティング・テクノロジー学部、応用臨床学部、観光学部が含まれています。
そのため、リーズ大学に劣らず取り扱っている学術分野が豊富です。
リーズ・トリニティー大学
もともとはローマカトリック系の教師育成学校として始まりましたが、2012年からは大学機関となっています。
明確に学部に分かれているわけではありませんが、扱っている学術領域の多くは教育学関連のものが多いです。
他にはコンピューティング・ICT、心理学などに加え、ビクトリア学(ビクトリア女王時代の歴史を扱う)というニッチな分野もあります。
教師を目指している方はもちろん、ニッチな分野を学んで見たい方も要検討です。
リーズ・アーツ大学
リーズ大学の向かい側に名前の通り芸術分野に特化した専門大学、リーズ・アーツ大学はあります。
修士課程ではグラフィックデザイン、グラフィックノベル、美術、キュレーション、工作、写真の分野の中から専攻できます。
芸術家を目指している方、クリエイティブなことを学んでみたい方は要検討です。
ユニバーシティ・オブ・ロー(ULaw)
直訳すると法科大学になるULawは文字通り法学系に強い大学です。
イギリス国内12都市にキャンパスを持っており、その中にリーズも含まれます。
リーズキャンパスでは法学(総合)、人権法、組織運営、裁判(紛争解決)、会計学、経営学、リーガルテクノロジーの分野の中から専攻できます。
リーズ・カレッジ・オブ・ミュージック(LCoM)
名前の通り、LCoMは音楽に特化した専門大学です。
修士課程では総合的に音楽専攻科という枠組みの中で自らの専門を極めていくようなコースになっています。
音楽にパッションがある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
ノーザン・スクール・オブ・コンテンポラリーダンス(NSCD)
名前にある通り、NSCDはコンテンポラリーダンスに特化した専門大学で、世界中を探してもこのような大学をそう簡単にみつけることはできません。
大学院コースもあり、コンテンポラリーダンスはもちろん、他にクリエイティブ企画、ダンス教育も扱っています。
ダンスにパッションがある方はこれを機に挑戦してみてはいかがでしょうか。
住み心地は?
教育環境については一通り分かりましたが、住み心地はどうなのでしょう。
家賃
リーズ市内で45㎡の部屋を借りると月当たりの家賃は7万円前後ですが、大学のアコモデーションを通すと最安約57,000円から借りれます。
ただし、中には8万円台にのせる物件もあるのでよく注意しながら物件を選びましょう。
物価事情
総合的に東京より2割安ですのでロンドンで生活するよりは安上がりです。
外食がお高いと言われるイギリスですが、リーズでは1,000円台を大きく超えない点で東京とほぼ同じ水準です。
自炊すると牛乳は100円少々、野菜類は1㎏買っても高くて200円台(ジャガイモは100円台)とコスパに優れています。
肉類については日本よりもやや安く手に入るとみていいです。
交通事情
リーズはどちらかというと車社会に近い性格がありますが、それでも公共交通網はしっかり整備されています。
市内交通ではバスが中心になり、中長距離移動では鉄道が主役です。
リーズにはロンドンからスコットランド方面へ向かう特急列車やマンチェスター方面行などの列車も乗り入れています。
空港もあり、EU域内を中心に70都市に就航していますが、マンチェスター空港へ直通する列車もあることから目的地によってはマンチェスター空港を利用する方が早い場合もあり、日本から行く場合はまさにその例に当てはまります。
見所
まとめに入る前に見所も一部ではありますが紹介させていただきます。
ヨーロッパ最大級の屋内市場、カークゲート・マーケット
建物の外観では市場とは思いにくいですが、これこそヨーロッパ最大級の屋内市場、カークゲート・マーケット(Kirkgate Market)です。
外観はもちろん、内装も美しい市場ですので買い物でなくとも楽しめますし、食品から衣服まで何でも売っていますので日常の買い物でも利用できます。
まとめ
リーズは学園都市であるだけにとどまらず、高度な専門性をもった大学院もあったりと実にユニークな教育環境を持った都市であると共に、日常生活面でもコスパに優れた都市でもあります。
芸術分野への強さからもモダンアートの巨匠がインスパイアされたこともこれで納得がいきそうです。
これを機に皆さんも分野問わずリーズの大学院でインスパイアされてみませんか。