学問の世界は、本気で「学びたい」と思った人を歓迎し、社会人の方も新たに勉強をスタートすることができます。
アカデミックスキルとキャリアを武器に帰国後の転職先も期待できます。
将来のキャリアプランについて悩んでいる方は、一度社会人大学院留学を検討してみませんか。
社会人の大学院留学ーキャリアで異なる留学目的
学問の世界は、本気で「学びたい」と思った人を歓迎します。
そこに年齢制限はなく、社会人の方も新たに勉強をスタートすることができます。
現役学生とは違い、社会人からスタートする大学院留学の目的について考えてみました。
社会人留学をする目的
現役学生の大学院留学は、博士課程や研究職を見据えて専門知識を深めたい、日本の大学院の研究環境では満足いく研究ができない、などアカデミックな背景が理由に挙げられることが多く見られます。
また、社会に出る前に、英語力やインターナショナルな考え方、コミュニケーションスキルを身につけることも目的の一つ。
そして、日本の大学に在籍している以上、海外の大学・大学院についてリサーチがしやすいのも利点と言えます。
対して社会人留学の場合はどうでしょうか?
中には、大学で専攻していた科目をもう一度本気で勉強したい!実は、これが本当にやりたいことだ!と社会に出てから気づく方もいるでしょう。
入社3年未満の第二新卒、またはそれ以上の職歴によって目指す目的に違いがあるのも事実。
しかし、根本的に共通しているのは留学後により良い職・肩書きを得るため、つまり「キャリアアップ」が最大の目的であること。
この目的達成の過程には、大学院でしっかり勉強しアカデミックスキルを身につける必要がありますが、その成果を活かす場所が未来の「転職先」になるのが社会人留学の最大の目的と言えます。
第二新卒とそれ以上の職歴で変化する大学院留学の目的
前途で少し触れましたが、「社会人」と言っても第二新卒またはそれ以上の職歴で、将来のキャリアプランが異なるのは当然のこと。
自分がどのポジションに居るかで留学の目的も大きく変化します。
仕事にも慣れてきた25~26歳の第二新卒の場合、「このまま同じ職場にいていいのか」「これが本当に自分のやりたいことなのか」と漠然とした焦りや不安が出てくることは多いでしょう。
しかし、「よりよい環境」を手に入れるためには、それ相応のスキルや経験が求められます。
そこで、大学院留学を通して英語力、アカデミックスキル、専門知識を身に付けスキルアップをはかり「よりよい環境」の転職先を手に入れることが第二新卒の留学目的となります。
では、第二新卒以上の場合、大学院留学の目的はどうなるでしょうか。
すでに3年以上、中には10年以上正社員としてキャリアを持っている方は「その道を極めるためのキャリアアップ」が留学目的となります。
第二新卒と違い、すでにその職種のプロフェッショナルとなりつつある社会人の方が、全く触れたことのない新しい職種に転職するケースは少ないですよね。
この場合の大学院留学の目的は、現職と関連する科目を専門的に学びスキルアップすることで、長年の経験+より高い専門性を身に付け、その後の転職の利点とすること。
例えば、金融関係の職に携わっている方はアカウンティングやファイナンス、企業経営を専門とされている方はMBAでマネージメントを学んだり、広告業界の方はブランディングを専攻科目に選ぶといいでしょう。
職歴を重視するコースもあるので、社会人として学べる環境は日本の大学院より整っている様に感じますね。
社会人大学院留学で得られるメリット・デメリット
長年勤めた会社を退職して、大学院留学をする覚悟は相当なもの。
職歴が長ければ長いほど、会社での責任や後任手続きなど周りを巻き込んでの決断になるので、大変な勇気が必要です。
そこまでして得られる大学院留学のメリットそしてデメリットについてまとめました。
リスクを越えた先に得られる社会人留学のメリット
学生留学と違い、一度社会に出てキャリアを積んだ社会人留学は、想像以上に手続きが大変!
朝から夜まで週5日間働きながら、留学に関する情報収集から始まり、IELTSの勉強、出願・入学手続き、イギリス滞在ビザの取得など、やることはたくさんあります。
貴重な休日も、出願や渡英の準備で1日が終わってしまうこともしばしば。
そして、帰国後のキャリアや転職先に保証がないことも不安要素の一つ。
しかし、こうした不安やリスクを越えた先に得られる経験は、まさにプライスレスです。
社会人留学のメリットを以下にまとめてみました。
・キャリアアップに繋がる
繰り返しになりますが、社会人留学の目的は「キャリアアップ」。専攻科目に関連する仕事=職場をすでに経験している社会人の方は、更なる専門性を身につけることができます。即戦力が何よりも重視される帰国後の転職活動でも、より確実なスキルとキャリアアピールができるため、非常に有利な結果を得られるでしょう。
・高い専門性と英語力が身に付く
これもキャリアアップの要素と捉えられますが、やはりキャリア+専門性を備えている社会人の方は信頼度が違います。大学院と言う最もアカデミックな場所でしかるべき学力と知識を備え、なおかつ海外との交渉にも応じられる英語力を身に付けていると、任せられる仕事の範囲や責任も大きくなり、希望のポジションを得られる可能性も必然的に高まります。
・異文化体験で価値観や見聞が広がる
社会人留学と言っても、現地に入ると立場は学生。仕事中心の社会人生活とはまた違った意味の忙しさが待っていますが、学生ならではのオリエンテーションやクラブ活動に参加したり、世界中から集まるフラットメイトやクラスメイトとの交流は日本では得られない貴重な体験。週末にイギリス国内を遠出したり、長期休暇にヨーロッパを旅行できるのも魅力です。
デメリットやリスクも努力と捉え方次第!
メリットがあればデメリットがあるのは当然。
社会人の大学院留学は、様々な社会的・経済的リスクを伴うことは前途のとおり。
特に、帰国後の就職先が未定の状況は精神的にも大きな不安になります。
最も理想なスタイルは、「休職」を利用すること。
しかし、イギリスの修士課程は最短で1年間。この長期間を休職扱いとし、帰国後の職場復帰を約束してくれる会社は大手企業でも厳しいのが現実。
では、具体的にどの様なデメリットが挙げられるか考えてみましょう。
・長年勤めた会社を退職する
長期に渡る留学期間に理解を得て、休職扱いを望める可能性はほぼゼロに近いでしょう。長年勤め、それなりのポジションを得ていた会社の外を出ると、「何もない」状態に急に不安を覚えることもあります。しかし、それだけの代償を払って決断できたなら、留学も必ず成功できるはず!リスクを背負うことで、やる気も人一倍強くなります。
・帰国後の就職先が見つからないかも
繰り返しになりますが、これは社会人留学にとって最も大事な要素。しかし、そもそもの留学目的は「キャリアアップ」なので、帰国後は留学前よりも一段とスキル・キャリア共に磨きがかかっているはず。その成果を存分にアピールすれば、多少の時間はかかってもより良い就職先を得られるでしょう。
・一時的な収入減
イギリス大学院の留学費用は、コースにもよりますが年間で300万~500万かかります。学生寮やフラットの家賃、食費や通信代を含めると生活費も日本よりやや割高に感じることも。決して安くはない留学費用を1年間無収入でまかなっていくためには、しっかりとしたマネープランが必要。少しでも余裕をもって留学生活を送れる様、事前にしっかり計画しましょう。
まとめ
社会人の大学院留学から得られるメリットは、デメリット以上に大きな価値があります。
留学前は、仕事と並行して留学準備をしたり長年勤めた会社を退職することで、忙しく不安になることもありますが、そこから先の未来は想像以上に世界が広がるはず。
アカデミックスキルとキャリアを武器に帰国後の転職先も有利になるのが、大きな魅力です。
将来のキャリアプランについて悩んでいる方は、一度社会人大学院留学を検討してみませんか。