スコットランドというとエジンバラのイメージが先行するかと思いますが、スコットランドには他にも様々な都市があります。
今回紹介する街はエジンバラからさらに北西に進んだところにあるグラスゴー(Glasgow)です。
後ほど詳しく地理について紹介しますが実はグラスゴーこそがスコットランド最大の都市です。
そんなグラスゴーについて、留学情報から日常生活までじっくり紹介していきます。
グラスゴーはどんな場所?
まずはグラスゴーの地理について抑えることにしましょう。
スコットランド最大の都市
かつてはヨーロッパ全体で4番目に多い人口を誇っていたグラスゴーは現在でもスコットランドの最大都市としての地位を維持しています。
イギリス全体では4番目に大きな都市で、訪れる観光客の多さはイギリスでは3番目の多さです。
経済・産業都市
グラスゴーの代名詞と言えば造船産業です。
20世紀初頭に比べると勢いは衰えていますが海軍の造船所もグラスゴーにあることから依然としてグラスゴーは造船産業の中心地として位置づけられています。
また、エジンバラと同様にスコットランドの経済の中心地でもあります。
雨が多く、涼しい
エジンバラから特急でたったの40分ですが気候は大きく様変わりします。
グラスゴーでは桁違いに降水量が増え、イングランドと比較すると差は2倍にも及びます。
とりわけ冬の降水量が際立って多く、そのため、ジメジメしていてやや強めの雨が降る寒い冬を過ごすことになります。
その反面、夏は涼しく、8月の平均最高気温はなんと20℃にも届きません。
グラスゴーの大学院
グラスゴーには3つの大学院があります。
グラスゴー大学
イギリスで4番目に古い大学であるグラスゴー大学は経済学の父と呼ばれるアダム・スミスなどといった偉人を輩出してきました。
日本人だとニッカウィスキーの創業者である竹鶴政孝などにゆかりがある大学です。
ゴシック様式のキャンパスの美しさから観光名所にもなっています。
グラスゴー大学はカレッジ制を採用しており、人文学カレッジ(文学や人類学など6学部)、社会学カレッジ(経済学や教育学、法学など5学部)、理工学カレッジ(工学や化学、心理学、コンピューティングなど7学部)、医学・獣医学・生命科学カレッジ(薬学や獣医学など3学部)の4つのカレッジから構成されています。
中でもとりわけ医学系分野が世界的に高い評価を得ています。
ストラスクライド大学
グラスゴー大学ほどではありませんが200年という長い歴史を誇っています。
グラスゴーの中心部にあるストラスクライド大学は学部制を採用しており、経済学部、工学部、理学部、人文・社会学部の4学部で構成されています。
グレアムの法則で知られるトーマス・グレアムも卒業生の一人です。
グラスゴー・カレドニアン大学
歴史は比較的に浅いですが規模は大きく、100以上の国から学びにくる留学生などを含めて2万人以上もの学生が在籍しています。
規模が大きいとは言っても構成は単純明快で、コンピューティング・環境建築・工学部と経済・社会学部、保健・生命科学部の3学部で構成されています。
住み心地は?
留学情報が分かったところでいよいよ気になる住み心地をチェックしましょう。
家賃
45㎡の部屋の標準的な家賃は約97000円と、イギリス国内の中ではかなり安い方になります。
とは言え、自分で現地の不動産屋とやり取りするのは面倒なので大学の住居斡旋サービス(Accommodation)を使って楽々に、そしてお得に借りましょう。
例えばグラスゴー大学の住居斡旋サービスを使うと安ければ月68000円から利用できます。
先述した標準的な家賃に比べると最大で30000円近く節約できたことになります。
グラスゴー大学:POSTGURADUATE ACCOMMODATION
物価事情
結論から述べると東京で暮らすより総合的に2割引きで、ロンドンと比較すると3割引きの生活費で暮らせます。
外食が高いとよく言われるイギリスですが、グラスゴーの場合は東京とさほどコストが変わりません。
ファストフードに至っては日本とほぼ同じスタンダードで食べることができます。
自炊の場合は総じて日本より安くなり、例えばジャガイモ1㎏は113円、トマト1㎏は312円などととても安いです。
交通事情
グラスゴーの市内交通には世界で4番目に古いグラスゴー地下鉄が重宝されており、グラスゴー大学の最寄り駅も通ります。
中長距離の場合はグラスゴーセントラル駅やクイーンズストリート駅をターミナル駅として発着する鉄道が重宝され、エジンバラまでは特急で40分です。
時間帯によってはロンドンまで直通する列車もあります。
グラスゴー空港は国内線やEU方面行に加えて大西洋横断便、その他エミレーツなどの一部長距離便が発着しています。
グラスゴーの空のアクセスで特筆すべきは水上機用空港(グラスゴー・シープレーン・ターミナル)が現役であることで、しかも定期便として運行されています。
常に暖かい服装を
前半でも述べた通り、グラスゴーの夏は最高気温が20℃に届かないことが多いほど涼しいです。
その上に夜間は10℃台前半まで落ち込むので時間帯問わず常に暖かい服装が欠かせません。
しかし、近年では地球温暖化などによって暑くなる頻度も増えているので夏用の衣服があるに越したことはないです。
グラスゴーの見所
まとめに入る前にグラスゴーの見所を1カ所紹介します。
グラスゴー大聖堂
12世紀に建立されたスコットランド式ゴシック建築の教会です。
16世紀に宗教改革戦争の煽りを受けると以前にスコットランド本土で建立された教会はグラスゴー大聖堂を除いて全て消滅してしまいました。
そのため、グラスゴー大聖堂は宗教改革以前の姿を物語る貴重な史跡です。
まとめ
これまでグラスゴーの地理や留学情報、日常生活情報まで紹介してきました。
スコットランド最大の都市とは言え、物価の安さもまた際立つ都市でしたし、教育環境もまた申し分のないものでした。
これを機にグラスゴーへの留学を検討してみませんか?